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猫の腸管のリンパ腫 [腫瘍]

老齢の猫の食欲不振、嘔吐といった症状のひとつとして、どうしても鑑別しなくてはならない疾患にどんな教科書にも、猫の腸リンパ腫という項目がでてきます。

実際、診療していて多いなあ~と感じています。

リンパ腫ともなれば、もうだめだというのが常識的判断となるのでしょうが
最近、 低グレードのリンパ腫という、病態が認識されるようになり 抗がん剤をいくらやっても、なかにはほとんど効果もなく2週間程度しか診断から持たないというタイプと違い。

経口の抗がん剤で、2年以上QOLの改善が望める低グレードタイプというのがあるということが、わかってきました。

癌=すぐ死ぬということではなく 意外と(むろん いつかは死を迎えるのですが)快適な時間を、ともに過ごすこともできる。 タイプもあるんだなあ~と思いました。

もちろん、適格な診断が必要になるのは、必須ですが  これがまた難しいというのがネックでもありますね

超音波、CT画像では明らかに、リンパ腫(腫瘍性の疾患であろうと疑わせる画像)を疑わせるのですが、FNA(針吸引によるバイオプシー)では、この低グレードタイプは診断に至らない 可能性の示唆という程度というところがもどかしいところです。  タイプ的に悪いほうは、FNAでほぼ診断可能であり、逆に言えば簡単に診断可能な場合は、治療が困難 簡単に診断できないタイプは治療が良好

なんという~ ジレンマでしょう

開腹して、腸管の一部を2mmの5mm程度切除して病理検査(免疫染色等)をすれば、確定するのですが、
腹あけちゃうと、抗がん剤開始が1週間~2週間遅れてしまうということも、事実で
じゃあ 内視鏡でのバイオプシーはとなると、これもIBDとの区別がつかず。

理想的には状態がいいうちに、来院すれば良いということになるのでしょうが 病気にならない限りまず 動物病院には、用はないというのが普通でしょう(だいたい、私自身 人の病院にほとんど行きませんし 年 一回の健康診断程度 中性脂肪が高い 136 150超えない限り問題を起こすことは少ないし だいたい そんなに 細かく 検査しているようにも思えないし 何でもかんでも オプション検査だし なんといっても めんどくさい)

こういった、考え方がいけないのでしょうね

最低でも年一回は、超音波 血液検査(フィラリア検査のみではなく なるべくたくさんね) 尿検査 レントゲン
眼、耳 口の中(見せてくれればの話ですが 噛みつきはどうもなりませんが)

あとは、トリミング、シャンプー時のチェックでしょうね 
当院では、必ず 獣医師の診察後にトリミング、シャンプーをすることにしています。
(意外と事故の報告を聞くと、そうするべきなんでしょう)

たくさん、見てきましたから 本当はトリミング、シャンプーを自分の病院ではしたくなかったのですが、あまりにも
耳の事故、眼のトラブル 少し少ないですが 心不全や呼吸器疾患のある犬の悪化もしくは死亡

だから、気をつけながらやっていくしかないんでしょうし、何かあったらすぐ対応するしかないでしょう。
ほったらかしの、イナバノ物置のようにはいかないでしょう。(後ろのパネルに亀裂が入って 穴があいてますね どうするおつもりでしょうか。 買って まだ1年ですがね  顧問弁護士とも相談していくしかないんでしょう)

少し話題を変えて

今度発売だそうで、去年青森でのコンサートは聞きに行きました。 一人で弾いているとは思えないギター
テクニックです。





聞いてて癒されますね。

CT室で、一人こもって画像を作っているときは (結構時間がかかります)いっつもかけています。

猫の腸管の低グレードリンパ腫に話を、もどしますと、先日そういった 老齢の猫が来院いたしましてさっそく超音波検査をしてFNAをしたのですが、診断がつかず下がその画像です。
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腸管がかなり肥厚しています
ogasawara2-1.jpg
CT画像です。 麻酔をかけて 癒着の少ない 一番切除生検しやすそうな場所を探すつもりでおこないました
ogasawara1-0.jpg
しかし、麻酔の状態が悪すぎるので、少し太い針でもう一度 FNAをしてIDEXXへ病理検査を依頼しました

結果は、さすがIDEXX 一番信頼している病理会社ですが 石田卓夫先生みずからのコメントで、 この病変では確定はできないが、低グレードの可能性を示唆していただき また その後の診断の進め方も指示されていました。
結果もすぐきました。  
結局は開腹生検は、理論的にはすべきでしょうが 今回はそうすることはあまりにも状態が不安定で死なれてはもともこもありませんので、試験的に抗がん剤を経口投与で開始したところ、素晴らしい反応がみられ、みるみる快復していきました。
下がその後一週間ごとの超音波画像です
11992_20120404013512_00100.jpg

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ほぼ正常ですね 腰下リンパ節はまだ少し大きいですが 順調といえるのではないでしょうか。

臨床は、理想と現実  病気の進行度と治療でのメリット、デメリットを天秤にかけて 個々のケースで判断
すべきなのでしょうね  それが 非論理的と言われても  QOLがあがりゃそれがすべてではないでしょうか

確定診断はついた、死んだでは 意味ありませんものね 動物は単なる科学実験材料ではもはやないのです
から。


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