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椎間板ヘルニア 6 [犬 椎間板ヘルニア]

今日、 昨晩から歩けなくなったという 13才 オス コーギーが鹿角から来院しました。
神経学的には、グレードⅣ の膀胱麻痺をともなう状態でした。
早速、レントゲン CT検査をしましたら、L2-3とT13-L1の両方に椎間板ヘルニアが見つかりました。

さて、ここで問題なのはどちらの病変部位が今回の責任病変かということです。
2箇所、同時ということはあまりありえませんからさてさてどちらを手術すべきか、もちろん両方開けてもいいのですが、その場合 神経にこれ以上ダメージを与えてはなりませんから開けたとしても 無理をして出ている物質をとらなくてもいいほうはどちらかと考えます。(楽に取れるならとってもかまいませんが、得てして固着が強く取れません)

造影CT(脊髄造影で充分)で、確認してみなくてはなりません。
意外と老齢の犬の場合は以前になった椎間板ヘルニアが自然に治っている場合があり 数箇所なんていうこともざらではありません。
闇雲に、全部開けて侵襲度を大きくすることは あまり得策ではありません。
外科医なら全部あけたくなりますが病態的にはあまりどうかと思います。
もちろん、責任病変の場所と近く確認が容易なら話は別でしょうが、ただ残っている神経が少ないということも考慮して手をつけるべきかどうか考えなくてはなりません。 

責任病変 難しいでしょう。

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L2-3 ここは、責任病変ではありません 造影剤がきれいに流れています。したがってここは過去の病変部です。しかし、50%程度しかない状態でも充分、歩けるんですね。

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T13-L1 こちらが今回の問題の箇所 責任病変です。
造影剤が流れにくくなっています。

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L2-3は造影剤はスムーズに流れており、T13-L1 はとぎれています


早速、手術をしました 大量に椎間板物質がT13-L1から取れました。
脊髄の状態も悪くはないのでこれで大丈夫でしょう。

あの脊髄の画像をみますと、確かに内科的にも治れるのでしょうが、あんな狭くなってしまうんですね。
外科で治せるなら、治しておいたほうが良い様にも思いますが、逆にあんななっていても平気なら? 無理して手術しなくてもとも考えてしまいます。

この犬の場合は過去に、歩けなくなったということはなくふらふら少し歩くのがおかしくなったことが3年前くらいにあったそうです。 おそらく グレードⅢかⅡだったんでしょうかね。

理想的には、椎間板ヘルニアは手術なんでしょうね。

(椎間板ヘルニアは血流にさらされて自然に、吸収されて.....なんてことは  誰か確かめたんですかね 
固まってますけど、また大いなる迷信ですかね?   確かに過去になった場所を数年後に開いて確認したというのは聞いたことがありませんし、造影CTやMRIで追跡調査というのも聞きません。 こういった例が特殊なんでしょうか? 器質化して固着し、とれないなんてことは、よくありますけどね 大概 白い硬いゴムみたいになっていますね。)

フィラリア予防薬 [フィラリア]

フィラリア予防薬が動物病院ではべらぼうに高く、個人輸入すれば安いという、うわさを聞いたので、実際どうなんだろうと調べてみました。

別に安くないじゃないですか!!

レボリューションなんか、小さい体重用ですと、*000円も、うちより高いわ
大きい体重用で、やっとどっこいどっこいで 手数料がかかるとすればその分うちのほうが安いですね

錠剤タイプだと、もうあきらかにネットのほうが高い!!

とある飼い主の方(東京?)のブログもヒットしたのでみてみますと個人輸入ができないと文句が書かれており、 動物病院のフィラリア予防代は目の仇のようにされていましたが、まわりの動物病院が高すぎるのか、しかし個人輸入にしても、やっぱり商売として利潤がなければなりたたないですから、こんなもんなんでしょうね。
まあ~、よく調べてみませんとね  この前もネットで買ったと言う人が損したといっていましたが、納得です。
(輸入代行業って、薬から利潤を得ていいんでしようか? 代行手数料なら解るのですがね そうわ書かれていませんからね 税込み、送料込み 振込み手数料となっていますが ???? 海外の仕入れ料金に手数料などでしたら、問題ないのでしょうが この値段から考えてみるとどうでしょうね?????うちより高いのですから だいぶ利潤がありそうですね となると 薬剤で利潤  問題になるのかな[信号]

確かに数年前までは、海外のほうが1/5の仕入れで、断然安かったですが、今はレボリューションなんかでしたら、日本が一番安いかも知れません。

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薬の買出しにハワイまでいっても、旅費が浮いた時代はとうの昔です。

昔のまま、料金設定しているとしたら、確かに割高かもしれませんね。

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(検査キット   フィラリア陰性でいいのかな?●が上にづれていて変ですね)

しかし、ネットがこの値段なら同じくらいまで値上げしてもいいのでしょうか?[爆弾]
う~ん どうしよう[わーい(嬉しい顔)]

椎間板ヘルニア 5 [犬 椎間板ヘルニア]

10才、オス、13㎏のウェルシュコーギーが、昨晩ボール遊びをしていたら急に動かなくなったとのことで、大館のエルム動物病院へ受診し、午後2時に当院へかかりつけの獣医師とともに紹介で来院しました。
早速、レントゲン、CT、脊髄液検査、脊髄造影CTを行い腰椎2-3間の膀胱麻痺をともなうグレードⅣ ハンセンⅠ型の椎間板ヘルニアと診断しました。(ウェルシュコーギーなので椎間板ヘルニア以外の可能性が高いのかなと思いましたが、やっぱり椎間板ヘルニアでした。 治せる病気なので少し気が楽になりました。)3時から手術準備室で毛刈り、消毒をして3時半にメスを入れ5時には縫合が修了し6時には麻酔からの回復も良好なので大館へ帰りました。
来院されて検査開始から手術終了までかかった時間は約3時間でした。全体では4時間です。 この間鎮痛剤の投与はしていますがステロイドは一切使用しません。なぜならステロイドは椎間板ヘルニアの場合には必要がないからです。(投与してもしなくても効果が変わりません 痛みがやわらぎ気分がよくなるだけのことで胃腸の副作用のほうが懸念されます だったら別の痛み止めのほうが有利です)
これだけ短時間で処置するのですから、わざわざステロイドを使って痛みをコントロールする必要はまったくありませんね。
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椎間板ヘルニアが発症してから、手術終了までいかに短くできるかが一番大切なことです。
正確に椎間板ヘルニアであると確定し、手術が必要となったらすぐおこなう。
こうすることが、治癒率の向上と、動物への負担さらに経費の削減につながることだと思いますが、病院側の都合でいついつなんてのは、こういった病気に関してはいい加減にしろよなと思います。(CT室に隣接して手術室が配置されているところでは、検査後麻酔をさまさずそのまま手術となるそうで、理想的でうらやましい限りです。)

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(取った椎間板物質)

様子をみていて、よくならず悪化したとき、その後、加算される経費(リハビリ含めて)は誰が負担するのでしょうね?
もちろん、飼い主の方が検査、手術を延期したのなら飼い主側の負担でしようが、獣医師側の都合で延期した場合は ???

なるべく、早く手術したほうが明らかに有利なのですが、なかなか声が聞こえてきません。 とってもいいことは沢山ホームページなんかに書かれていますけど真実はなかなか見えません。(48時間経過した場合でも、予後不良ということではないという言葉を都合よく解釈して、様子をみてからというわけのわからん言い訳をのたまうのを見るとあきれてしまいます)
原則どおりやっている先生たちからすれば、今の状況はいらだつでしょうね

術後はリハビリをしましょう? なおりにくくしたのでリハビリさせてくださいの間違いでは?

もともとは必要なかったのにやらなくちゃならないリハビリと もとから必要だからやらなきゃならないリハビリではだいぶ意味合いが違いませんか 

歩かなかったときのあのつらさや、死なれたときの悔しさがあれば治療成績を上げる努力を続けなくてはと思いますが


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(6cmの切開ライン 椎体1.5個分程度)

HDUの文字をクリックしてみてくださいフィラリアの推奨予防期間が表示されます


HDU


関節内骨折へのCT検査 [整形]

夜勤明けの飼い主の方が自宅へ帰ってみると、猫が外でうずくまっており2階から落ちたようだとのことでいつもかかりつけている動物病院へ電話したのですが、休診日とのことで断られ(急患なんですけどね? まあ~ ホームページ宣伝文句とはだいぶ違うようで 断るAHTもAHTだし 獣医もどっちもどっちか )

大腿部が腫れあがり、関節の曲げ伸ばしでは捻発音(コキコキ、ゴキゴキなど)はなかったのですが、レントゲンで確認してみますと骨折が膝の関節内にあるようでした。
レントゲンでは関節内の状態がわかりにくかったので、猫も痛みからかうごかなかったのでそのまま麻酔なしで0.6mm間隔でCT撮影をしてみました。

19314_100609_ABDOMEN_3769_CL46323464.jpg19314_100609_CHEST_3775_CL46323464.jpg19314_100609_CHEST_3776_CL46323464.jpg

上のレントゲン画像にくらべてCTのほうが骨折の程度がはっきりわかります。
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頸骨が半分後ろへとんでいるのが分かると思います。
関節内の骨折はどうしても、複雑な形をしているのと細かいのでレントゲンだけで解剖学的な位置を把握するのはなかなか、大変ですがCTですといとも簡単です。 なかなか便利なものです。

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1日様子をみて昨日手術をしました。
猫の場合はすぐやらないと、また関節内ですし、ここは海綿質骨の多いところですからすぐ過剰な仮骨ができてしまい、癒着がはげしくなり最終的には関節が固まってしまう可能性が高いところです。ちんたら時間を引き伸ばしにはできません。(1週間なんて待ってたらもう手術は難しいでしょうね 骨がついても関節固定になってしまうでしょう)

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術後のCTですが、こちらも麻酔なしで撮影しました。
きれいに固定できているようで一安心です。AOの分類ですとtypeB1の難易度は中等度といったところです。

外科用レントゲンのC―アーム、も使用して正確にピンニングしました。

昔とは違い、こういった症例は術者の勘に頼って(ある意味腕?)治す時代ではないんでしょうね

しかし、どうやればこんなところを骨折するんでしょう 不思議です

椎間板ヘルニア 4 [犬 椎間板ヘルニア]

ゴールデンウィーク中に椎間板ヘルニア手術をしたダックスを、
ちょうど1ヵ月目で検診しました、術後2週間目で歩き出したので、それ以降はお風呂で立たせるとか、歩かせるとかのリハビリをしていなかったそうです。(ダイエット効果はあったようで、0.5kgやせて8.75㎏になっていました。水は嫌がらないとのことなのでリハビリに関係なくこれからも水浴してやせたほうがいいように思いますけど なんたって太っていて、手術の時は露天掘りのような状態で手が入らず苦労しましたから これだけ重いと歩くまでさすがに時間がかかるのではと心配になりました)
やっぱり早期にやれば、椎間板ヘルニアはそんなにリハビリを必要とはしないのでしょうね。

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1ヵ月目なので まだ、刈った毛が生えてません かっこ悪いとのことで腹巻していました

もちろん、全部が全部とはいかないでしょう、慢性や発症から3日とか1週間すぎたⅣ度以上やⅤ度まで急激に進行してしまった場合は、術後のリハビリにかけるしかないのかもしれませんし、いっそ手術しないで針とかで気長に待つというのが良いかもしれませんね。(2ヶ月、3ヶ月、半年、1年と )

実際、時間が経過しすぎていますと極端な話しですが残っている神経が10%なんてこともあります。(しかし、10%程度で歩けるというのもすごいと思いますが 画像からのデーターだそうです)そんなところへ外科をして、椎間板を取るわけですから神経を触るなといっても触れないという保障はありませんですから、さらなる障害を与えないとも限りません。そうなるとかえって治る可能性を奪ってしまうということも考えられますから、発症から経過の長い場合はすみやかに手術する場合とくらべてリスクが高くなっているということも考えて手術すべきか内科的に管理すべきかを判断したほうが賢明です。

手術するならとっとと、だらだら時間をかけるんだったらやらないほうがというところが本当かもしれません。

ちなみに、後からやった秋田からの紹介症例は3日で歩き出して、まったくリハビリが必要なかったそうです。

(紹介症例のほうが、うちに直接来た症例よりもいっつも早く治っている気がして なんとも複雑な気持ちです この差はどこからくるんだろう? )

猫の慢性腎不全

栄養療法のひとつとして、胃チュウブというものを内視鏡を購入したときからやっています
(1987年ごろから、獣医では導入し始めた治療方法です)

その間 トラブルもいろいろと経験し、今はノウハウが蓄積され 合併症はまず0です。

栄養療法としては、個人的には食道チュウブよりはトラブルが少なく長期間使用する場合は、良いように感じてはいますが 論文的には遜色ないということになってはいます。

どちらの方法にせよ、食べさすということは点滴での高カロリー輸液よりもはるかに有利です。(腸は直接、腸に栄養を補給しなければ腸自体がやせていってしまいます。後で食事を再開しても栄養を吸収しにくくなってしまいます 免疫的にも不利です)
肝性脳症などの時 状態が、あまりにも悪く麻酔もかけられないとき、栄養チュウブをつけるまでのつなぎとして、高カロリー輸液は便利ですが、それだけではなかなか解決できません。

以前は、肝性脳症や顔面の損傷で食事を取れない場合、歯を全部抜いたとき、顎の手術の後、食道の病気の時などに適用していましたが、ここ最近注目されているのが特に猫の慢性腎不全時の食欲不振にたいしての使用です。

確かに慢性腎不全の猫に使ってみますと、いいですね
栄養チュウブが付いていないときは脱水を改善するには、静脈点滴か皮下補液をしなくてはならず、静脈点滴はやっているときは調子が上がってくるのですがやめれば へなへなとまたもとにもどってしまうし 長期間ですと使える血管が静脈炎からどんどんなくなっていってしまいます。 ちょっと輸液が多いとすぐ水ぶくれしてしまいなかなか、うまくいきません。

皮下補液も脱水の改善はある程度できるのですが、通院かもしくは自宅で最終的には注射を毎日しなくてはならない状態になり、猫が痛がりますし効果もそれなりです。(性格が悪くなりますね そら痛いからね)

静脈点滴も皮下補液も栄養補給はできません。 水分の補給のみで自力で食べることに頼っているので充分な栄養がとれず、(口内炎なんかがあったら目も当てられません)結局 猫はがりがりにやせていってしまいます。(高カロリー輸液は4~5日間しか続けられません。PPN)

すると胃チュウブはいいですね。
脱水は、水を流し込めば良いだけですし、なんといっても食べないときには食事を流し込めば良いので、がりがりにやせるということはなくなりますし、口を開けて猫と格闘なんてこともなくなります。(薬の投与もチュウブからなので楽です)

つまり点滴だけの場合は、慢性腎不全の猫は尿毒症で死んでいるというよりも、栄養失調で死んでいたということです。

栄養チュウブによって、慢性腎不全の猫が飢餓で死ぬということはなくなるということです。

だから、慢性腎不全の猫は食欲不振が起きてきたらためらわずに栄養チュウブをつけることをお勧めします。
状態が悪くなって、がりがりにやせる前に本当ならつけてほしいものです。
なかなか、胃チュウブを実際に見たことがないためか飼い主の方は嫌がることが多いのですが胃チュウブをつけた人で、嫌がるケースは稀ですね。たいがい良かったもっと早くつけるべきだったと言ってくれます。
どうも、チュウブをつけるというと人の末期入院患者のスパゲッティ状態を想像するようですがまったくの別物です。

餓死って つらいし、さびしいですよね
慢性腎不全の猫を飢餓(栄養失調)で死なすことはやめましょう。

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胃チュウブ

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飼い主の方がレッグウォーマーで腹巻を作ってみました

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