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脊髄軟化症 [犬 椎間板ヘルニア]

先日 ダックスを飼われている飼い主の方が、元気がなんとなくなく
少し、ふらついているとのことで来院され

やたら、椎間板ヘルニアではと 心配されており
まあ〜 違うのですが なぜ
そんなに 心配しているのかと伺ったところ

この親犬が、前肢が不全麻痺(フラフラ)で 後肢は ほぼ正常
食欲はあるが 元気はない
(ア)病院では、原因がわからない
(イ)病院では、頸部の椎間板ヘルニアによるものだろうと
ステロイドを注射?して  処方 
結果良好になるが、ステロイドの副作用があるのでと、量を下げると
また、同じ症状になり
これを、2か月繰り返すが いっこうに変化がないだけでなく
頸部も痛がり始め、熱も出て
触ることもできなくなったので、
評判が良いという
(ウ)病院へ、 
すると すでに「脊髄軟化症」が起きているので、1週間は持ちませんと
長く、ステロイドを使って 副作用が出ているので
ステロイドを1日5mgの1/2 (おそらく 0.5mg/kg 以下)を、処方

(ウ)病院の先生の言ったとうり 1週間で死亡

今までの動物病院では、診断できなかったのに、この先生の言うとうりに死亡したし
なんと、素晴らしい やはり評判どおりの先生でした。 チャンチャン ????????

おかしいでしょ!!!!!

冷静に、考えましょう
  「脊髄軟化症」?????????

「進行性脊髄軟化症」
 I型椎間板ヘルニアや脊髄骨折などの、強い衝撃による 重度の脊髄損傷に伴って起きる
脊髄実質の広範囲にわたる進行性壊死。(重度な脊髄梗塞が原因となる場合もある)

具体的には、交通事故や椎間板ヘルニアなどでも かなり重度の損傷が起きた時に
だんだんと、障害した場所から頭側、尾側へ麻痺が進行して死亡する病態です。(3〜4日長くても1週間)
延髄の呼吸中枢が麻痺して、呼吸ができなくなり(浅い呼吸を繰り返し、 瞬膜も突出してきます ) 死亡します。

実際のところ、この親犬はどうなって死亡したのかと聞いたところ、
眠るように意識がなくなったそうです。
?????????????????????

この親犬の、脊髄に何か強い衝撃(外傷)が、あったでしょう?(治療期間中にいきなり脊髄梗塞?)

初めの状態から考えても、2か月経過中も あったとは 考えられません。

だいたいにおいて、椎間板ヘルニアという初めの診断が正しいのでしょうか?

前肢が、不全麻痺で後肢は正常 こんなことが椎間板ヘルニアであるのでしょうか?

肢の麻痺があれば、全部 診断は椎間板ヘルニア なんですか?????

  挙句、 他院のステロイド処方のせいによる「脊髄軟化症」??????? 
   いい加減な、何ら根拠もない 診断をつけ他院のせいにして殺してしまう

   本当に恐ろしい ところですね この青森という地域は
      NHKドクターGを見た方が、いいと思いますね。

脳神経疾患は(もちろん他の病気もそうですが)
やみくもに検査しても、時間とお金がかかりますから、
しっかり稟告を聞いて
病気の症状の違いを、経過も含め 的確に判断し 病変部位を推定し
検査を進め、診断していくものです。

今回の症例は、慣れていれば すぐ わかるでしょう  
もちろん、画像診断も脊髄液のデーターもないので 推論ですが
 脳脊髄炎でしょう 初めは頸部は痛みがないみたいですから
脳炎だけだったのでしょうね
「肉芽腫性髄膜脳脊髄炎」は、免疫性の疾患だと言われていますから
ステロイドが、効いていたのでしょうが 副作用を懸念して 量を下げるので
症状が再燃し、慢性化していって(進行していって) 症状が激しくなっているにもかかわらず 
(ウ)病院では、免疫抑制量とは程遠い ステロイド量なので全く効果もなく、死亡した(脳幹へ病変が波及)というのが 結論でしょう。 (他にも、病気はありますが{脳腫瘍? ただ頸部の痛みが死ぬ前になって初めて出現、しかも触れないだけ激しく、発熱となれば [=炎症?] 違うように思えますが} ステロイドが多い時は効いていたという経過を考え、進行性で、転帰が急性ですし ダックスですし)

パグの壊死性脳炎とは、違い ステロイドに別の免疫抑制剤を組み合わせれば 以外とコントロール
できてますけどね。 かわいそうに

だいたい、椎間板ヘルニアにステロイドという考えがもうアカンでしょう
確かに、ステロイドは効いたように見えますが、別の副作用のない薬で充分ですから
真面な獣医師はもう、使ってないでしょう。

A剤は、副作用があります 効果的です。
B剤は、副作用がほとんどありません 効果的です。

どっちの薬にしますか、昔っから使って慣れているので
A剤を選びますが、こういった
獣医なんでしょうね。

他の病院の、悪口言って(何様のつもりもありませんが 私のは、批評のつもりです 
さすがに診療中に飼い主へ言ったりはしませんが )
自分の言った通りに、なったから 飼い主の信用を勝ち取った てか?

デタラメな経験を、いくら積んでも まともな診療は、できないということでしょうね。

開業してしまうと、誰も 批判してくれないし  年取ると、怒られることが少なくなりますし
(さらに、怒られることに耐えられなくなってきますね )

まして院長先生ですし。

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"すいとん"(母犬)に怒られさらに、おもちゃを取られて悲しんでいる "との" です

症例検討をして、本当はどうだったのかと他人の批評を受け入れられないと
あさって方向へ、行ってしまっていても 全く 気にならなくなってしまうのでしょうね
( 絶対に自分が正しいと、思ったら 貫き通して それを証明するしかないですが
それは、こういった 世界では難しいと思いますがね )

うまく 治療できた、できなかったからと言って 診断が正しいとも間違っていたとも限らないものですから
真摯に、症例の検討を重ね 他の獣医師の考えも参考にしながら、経験を積んでゆくものですが

こいつら、孤独なのかね?

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仲良くおやつをねだっています。

治療がうまくいってない時、診断を見直すということはしないですかね?
(あれじゃないか、この病気じゃないか、薬の量はこれでいいのか、別の薬のほうが良くないか、根本から見直したほうが良くないか なんて普通いろいろ考えるものですが)
普通の感覚というものが麻痺しているんでしょうね

まあ 根本はいい加減に診察してるってことでしょう 治そうとしているとは全く思えません[爆弾]

前肢の不全麻痺の1例ですが
14才のプードルで、ここ1週間で前肢の不全麻痺があり 左前肢が特に麻痺、意識は明朗、歩くと傾いて真っ直ぐ進めないということで来院
椎間板で使用している、神経系の薬を処方するも、効果が全くないので 
CT検査と脳脊髄液検査をしたところ

脳炎(肉芽腫性髄膜脳脊髄炎)ということが、判明しまして[がく~(落胆した顔)]

幸いにも、ステロイドと免疫抑制剤の併用で経過良好です。(ギリギリ治療が間に合ったというところでしょうか)[ひらめき]

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脳が歪んでますね。

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 ぼくの頭はスカスカで、さらに右に傾いています でも元気です "との"


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脳室が大きいだけで、症状はありませんので 水頭症と言わないでね "すいとん"

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おもちゃ独り占めの"すいとん"

20年前、脳炎での痛い思い


すいとん  [犬 椎間板ヘルニア]

すいとんが{病院で飼っている チワワ}が  (青字はすいとんの言葉)
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朝 突然 震えていて 食欲がなく いつものように、
(いつもと違う)後ろ足を カクカクさせながら       フラフラと歩き あまり動こうとしませんでした。
また、いつもの 腹痛かと 思い (ヤブ医者ですな)
ビタミン剤とセレニアを注射して様子をみていたのですが
全然かわらず、こりゃまずいと 真面目に(最初っからやれば、ぃぃのに)                                           身体一般検査をしますと、背部痛と後ろ脚のナックリングがあり これは、脊髄か(やっとわかったか) グレード3
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すぐ、ケージレストと、痛みどめを始めました。
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椎間板ヘルニアの痛みは、きちんと診察しないと腹部痛と勘違いしてしまいがちです(いいわけですな)
薬が効いてきたのか、3 日目には だいぶ楽になり (だせ、だせ) 騒いでいますが ケージからは1週間もしくは 2週間はだしません

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すいとんのオシッコを舐めようとする う〜どんです

まだ、2歳のくせに 椎間板ヘルニアです 臨床症状もそれほど、重症ではないので、大きな脊髄損傷でもないでしょうから ct検査も 必要ないでしょうが(この程度で、麻酔されてたまるか)
基本的には、内科療法でゆくか外科療法でゆくかの決定には ct検査が有用です。
例をあげますと

7歳のコーギー 3日前 背部痛で来院し グレード2と診断し 内科療法を始めたのですが
グレード4 aに進行  ct 検査で L3-L4間に 50%以上の圧迫病変があり
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手術にて摘出  3日目で立ち上がり 退院 1週間目には、多少 右側に              ナックリングがありますが 歩いています  
2週間目には 普通に歩行しています。

12歳のダックス 今朝 雪で脚を滑らせてから ころぶ その後 動けないとのことで来院 グレード4b 排尿困難をともなう 両後肢麻痺  ct検査ではL2-L3間に広範囲で、造影欠損 
椎間板による圧迫はない  内科療法の適用  
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尿道カテーテルを入れて 1週間の入院による 
ケージレスト その後1週間目に自力排尿 可能になり
損傷後 3週間で ささえれば 立ち上がり その姿勢を維持できるまでになりました。
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つまり 外科と内科どちらで治療すべきかは、ct検査で 椎間板がどれだけ脊髄を圧迫しているのかで 
判断すべきで 単に症状が重いから{グレード}ではないのです。

脊髄損傷は、損傷速度によって 重症度に違いが生じ  椎間板がほとんど出ていなくても症状が重い
場合もあります 手術しても、圧迫病変がない場合は{とるものがありません} 効果がありませんので 
外科療法の選択とはなりません。

逆に、進行がゆっくりでも 椎間板物質がでて圧迫が40%以上{2014.3 JAHA神経病セミナーより}
ならば、基本的には 手術適用です。

つまり、椎間板ヘルニアの治療では、 
外科療法のほうが優れているとか 内科療法で充分だとかという 考えがすでに 間違いであり
その病態を正確に把握することなしには、適切な治療法の選択もなにもなく

あたり、はずれの偶然の治療では 治療成績はあがらないことでしょう。

エラスポールだとかなんだとか エビデンスもないのに グレードのみで 病態の比較さえ      されておらず  ただの感触だけで、騒いでいるのはどうかと思いますが
まともな、内科治療も普及していない現状ですから、、、、、、、、、、、 

治ってよかったね すいとん (あたりまえだ)
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すいとんとう〜どんのこども かなととのです

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う〜どんです





椎間板ヘルニア 内科的管理 [犬 椎間板ヘルニア]

ダックス 3頭 先月から今月にかけて
クラスⅣ a 2頭
      b 1頭を内科的に管理しました。

(クラスⅡは、相変わらず何頭も来ていますが、幸い進行せず内科的管理で事足りています。  進行したらと思うとドキドキもんですけどね 飼い主の方も言いつけを良く守り 管理されているようで、口すっぱく 言っているので少しは、それも効果的なのかもしれません 痛み止めに椎間板ヘルニアにはほとんど必要のないとされる、ステロイドを使用していないとうことが最大の要因かもしれませんが )

排尿麻痺があった、症例も だいたい3週間~4週間で歩き出すんですね

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  初診時、クラスⅣ 排尿あり 内科的管理を飼い主が希望

外科をして、3週間リハビリ入院させて歩き出した 外科手術のおかげと懸命なリハビリで治った!!
こういったことが 真実とは 私には、内科的に管理した症例と比べて差がないことからまったく信じていません。

発症から数日、経ってから、手術して3週間目で歩き出しました!!????????[眼鏡]
手術しなくても、深部痛覚が残っていて、進行していなければ、ほとんど3週間目で歩きだしますね!!![わーい(嬉しい顔)]

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  3日目 排尿困難になったので、尿道カテーテルを留置 クラスⅣ~Ⅴ(深部痛覚がかすかにあり、反射の亢進はない) 排便も自発的ではない、もらしてしまう状態

だから、発症から数日経ってからの、手術って意味あるでしょうか?
痛みが内科的に管理しても激しいなら手術は必要でしょうが、そうではない場合には、無意味にしか思えません。
だいたい、クラスⅣで発症まもなくなら、当院では3日で退院です。1週間目には、ほぼ歩いてます。(川崎のアニマルメディカルセンターでは、1日の入院)

3週間入院? やっと歩き出す? 

無意味な外科としか、思えないのは私だけでしょうか?

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  3週間目 自力で、立てるようになりました 少しは歩けます。

外科をなぜするかというと、
1 神経の損傷は、ほぼ不可逆的なのでなるべく早期、24時間以内に減圧をして神経を保護する(なるべく多く、残す) 壊れた神経は、もどらず可塑性でふたたび新しい経路で歩き出すと言われています。 リハビリが効果的といわれる由縁です。
2 脊髄軟化症の発生をすこしでも、防ぐ目的で術中に脊髄を直接冷やす。
(効果のほどは、わかりませんが、薬剤では不可能でしょうから)
3 内科的な管理では、痛みがとれないとき
4 再発の可能性を、防ぐ為
5 QOLをあげ、早期に回復をうながす (内科的管理にくらべ格段に治るまでの時間が短い)

ですから、良く 針だけで治るとか リハビリだけで治るとか聞きますが、正常に近い状態で神経が残存して治るということには、ならないでしょうが、歩くということだけで見たら、当たっているでしょう。(クラスⅤの深部痛覚が全くない場合は無理でしょうけど、体重の軽い子でしたら、リハビリで筋肉量をふやせば、脊髄歩行ならできるようになることもあります。 つまり反射ですね。)

椎間板ヘルニアは外科が第一選択ということになるのでしょうが、発症からの時間、程度、そして飼い主の希望(金銭面も考慮して)で、なにがなんでも、外科すればということではないと考えます。また 以前からなんども言っていますが、やるんだったら、とっととやってしまうということが、一番大事な要素です。

いついつ、検査 いついつ 手術 なんてのは、脊髄の損傷具合から考えたら、どうでしよう?

だらだらと長引かせて、検査して手術して リハビリして 3週間目で歩き出した、だから手術は成功した!! 本当に手術の効果でしょうか、残存していた神経が可塑性につながりだしたという結果にすぎないのではないでしょうか。

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 4週間目 麻痺しながら歩けます 排尿、排便も良好
内科的管理で、治った症例です。

まあ~ これもひとつの選択肢でしょう。
写真の症例は、入院はしていません。 7回通院しただけです。(リハビリの指導と、排尿の指導の為に)


椎間板ヘルニア 6 [犬 椎間板ヘルニア]

今日、 昨晩から歩けなくなったという 13才 オス コーギーが鹿角から来院しました。
神経学的には、グレードⅣ の膀胱麻痺をともなう状態でした。
早速、レントゲン CT検査をしましたら、L2-3とT13-L1の両方に椎間板ヘルニアが見つかりました。

さて、ここで問題なのはどちらの病変部位が今回の責任病変かということです。
2箇所、同時ということはあまりありえませんからさてさてどちらを手術すべきか、もちろん両方開けてもいいのですが、その場合 神経にこれ以上ダメージを与えてはなりませんから開けたとしても 無理をして出ている物質をとらなくてもいいほうはどちらかと考えます。(楽に取れるならとってもかまいませんが、得てして固着が強く取れません)

造影CT(脊髄造影で充分)で、確認してみなくてはなりません。
意外と老齢の犬の場合は以前になった椎間板ヘルニアが自然に治っている場合があり 数箇所なんていうこともざらではありません。
闇雲に、全部開けて侵襲度を大きくすることは あまり得策ではありません。
外科医なら全部あけたくなりますが病態的にはあまりどうかと思います。
もちろん、責任病変の場所と近く確認が容易なら話は別でしょうが、ただ残っている神経が少ないということも考慮して手をつけるべきかどうか考えなくてはなりません。 

責任病変 難しいでしょう。

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L2-3 ここは、責任病変ではありません 造影剤がきれいに流れています。したがってここは過去の病変部です。しかし、50%程度しかない状態でも充分、歩けるんですね。

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T13-L1 こちらが今回の問題の箇所 責任病変です。
造影剤が流れにくくなっています。

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L2-3は造影剤はスムーズに流れており、T13-L1 はとぎれています


早速、手術をしました 大量に椎間板物質がT13-L1から取れました。
脊髄の状態も悪くはないのでこれで大丈夫でしょう。

あの脊髄の画像をみますと、確かに内科的にも治れるのでしょうが、あんな狭くなってしまうんですね。
外科で治せるなら、治しておいたほうが良い様にも思いますが、逆にあんななっていても平気なら? 無理して手術しなくてもとも考えてしまいます。

この犬の場合は過去に、歩けなくなったということはなくふらふら少し歩くのがおかしくなったことが3年前くらいにあったそうです。 おそらく グレードⅢかⅡだったんでしょうかね。

理想的には、椎間板ヘルニアは手術なんでしょうね。

(椎間板ヘルニアは血流にさらされて自然に、吸収されて.....なんてことは  誰か確かめたんですかね 
固まってますけど、また大いなる迷信ですかね?   確かに過去になった場所を数年後に開いて確認したというのは聞いたことがありませんし、造影CTやMRIで追跡調査というのも聞きません。 こういった例が特殊なんでしょうか? 器質化して固着し、とれないなんてことは、よくありますけどね 大概 白い硬いゴムみたいになっていますね。)

椎間板ヘルニア 5 [犬 椎間板ヘルニア]

10才、オス、13㎏のウェルシュコーギーが、昨晩ボール遊びをしていたら急に動かなくなったとのことで、大館のエルム動物病院へ受診し、午後2時に当院へかかりつけの獣医師とともに紹介で来院しました。
早速、レントゲン、CT、脊髄液検査、脊髄造影CTを行い腰椎2-3間の膀胱麻痺をともなうグレードⅣ ハンセンⅠ型の椎間板ヘルニアと診断しました。(ウェルシュコーギーなので椎間板ヘルニア以外の可能性が高いのかなと思いましたが、やっぱり椎間板ヘルニアでした。 治せる病気なので少し気が楽になりました。)3時から手術準備室で毛刈り、消毒をして3時半にメスを入れ5時には縫合が修了し6時には麻酔からの回復も良好なので大館へ帰りました。
来院されて検査開始から手術終了までかかった時間は約3時間でした。全体では4時間です。 この間鎮痛剤の投与はしていますがステロイドは一切使用しません。なぜならステロイドは椎間板ヘルニアの場合には必要がないからです。(投与してもしなくても効果が変わりません 痛みがやわらぎ気分がよくなるだけのことで胃腸の副作用のほうが懸念されます だったら別の痛み止めのほうが有利です)
これだけ短時間で処置するのですから、わざわざステロイドを使って痛みをコントロールする必要はまったくありませんね。
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椎間板ヘルニアが発症してから、手術終了までいかに短くできるかが一番大切なことです。
正確に椎間板ヘルニアであると確定し、手術が必要となったらすぐおこなう。
こうすることが、治癒率の向上と、動物への負担さらに経費の削減につながることだと思いますが、病院側の都合でいついつなんてのは、こういった病気に関してはいい加減にしろよなと思います。(CT室に隣接して手術室が配置されているところでは、検査後麻酔をさまさずそのまま手術となるそうで、理想的でうらやましい限りです。)

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(取った椎間板物質)

様子をみていて、よくならず悪化したとき、その後、加算される経費(リハビリ含めて)は誰が負担するのでしょうね?
もちろん、飼い主の方が検査、手術を延期したのなら飼い主側の負担でしようが、獣医師側の都合で延期した場合は ???

なるべく、早く手術したほうが明らかに有利なのですが、なかなか声が聞こえてきません。 とってもいいことは沢山ホームページなんかに書かれていますけど真実はなかなか見えません。(48時間経過した場合でも、予後不良ということではないという言葉を都合よく解釈して、様子をみてからというわけのわからん言い訳をのたまうのを見るとあきれてしまいます)
原則どおりやっている先生たちからすれば、今の状況はいらだつでしょうね

術後はリハビリをしましょう? なおりにくくしたのでリハビリさせてくださいの間違いでは?

もともとは必要なかったのにやらなくちゃならないリハビリと もとから必要だからやらなきゃならないリハビリではだいぶ意味合いが違いませんか 

歩かなかったときのあのつらさや、死なれたときの悔しさがあれば治療成績を上げる努力を続けなくてはと思いますが


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(6cmの切開ライン 椎体1.5個分程度)

HDUの文字をクリックしてみてくださいフィラリアの推奨予防期間が表示されます


HDU


椎間板ヘルニア 4 [犬 椎間板ヘルニア]

ゴールデンウィーク中に椎間板ヘルニア手術をしたダックスを、
ちょうど1ヵ月目で検診しました、術後2週間目で歩き出したので、それ以降はお風呂で立たせるとか、歩かせるとかのリハビリをしていなかったそうです。(ダイエット効果はあったようで、0.5kgやせて8.75㎏になっていました。水は嫌がらないとのことなのでリハビリに関係なくこれからも水浴してやせたほうがいいように思いますけど なんたって太っていて、手術の時は露天掘りのような状態で手が入らず苦労しましたから これだけ重いと歩くまでさすがに時間がかかるのではと心配になりました)
やっぱり早期にやれば、椎間板ヘルニアはそんなにリハビリを必要とはしないのでしょうね。

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1ヵ月目なので まだ、刈った毛が生えてません かっこ悪いとのことで腹巻していました

もちろん、全部が全部とはいかないでしょう、慢性や発症から3日とか1週間すぎたⅣ度以上やⅤ度まで急激に進行してしまった場合は、術後のリハビリにかけるしかないのかもしれませんし、いっそ手術しないで針とかで気長に待つというのが良いかもしれませんね。(2ヶ月、3ヶ月、半年、1年と )

実際、時間が経過しすぎていますと極端な話しですが残っている神経が10%なんてこともあります。(しかし、10%程度で歩けるというのもすごいと思いますが 画像からのデーターだそうです)そんなところへ外科をして、椎間板を取るわけですから神経を触るなといっても触れないという保障はありませんですから、さらなる障害を与えないとも限りません。そうなるとかえって治る可能性を奪ってしまうということも考えられますから、発症から経過の長い場合はすみやかに手術する場合とくらべてリスクが高くなっているということも考えて手術すべきか内科的に管理すべきかを判断したほうが賢明です。

手術するならとっとと、だらだら時間をかけるんだったらやらないほうがというところが本当かもしれません。

ちなみに、後からやった秋田からの紹介症例は3日で歩き出して、まったくリハビリが必要なかったそうです。

(紹介症例のほうが、うちに直接来た症例よりもいっつも早く治っている気がして なんとも複雑な気持ちです この差はどこからくるんだろう? )

椎間板ヘルニア 3 [犬 椎間板ヘルニア]

ついさっき、午後5時頃 11才 メス のダックスフント (しかし、本当にダックス、ダックス、ダックスだらけですね)が椎間板ヘルニアとのことで、紹介されて来院しました。
昨晩から、突然 歩けなくなったとのことです。
神経症状は クラスⅣで 排尿困難が出ていました。 深部痛覚は良好です

早速、CT撮影をして病変部を確認し、そのまま紹介獣医師とともに手術をしました。
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脊髄神経は肉眼では、問題はないようで椎間板物質も充分とれました。
やれやれです、手術時間は約1時間で、済みました。 最近 手術時間がスピードアップ(脊髄に触れないよう、慎重にやっていますよ)してきたのは、CTで撮影した手術部位の骨の画像を、手術室のモニターに表示しながらやっていることが、役に立っているようです。
実際の場所と、対比しながらやっており切開部位を最小限でやっているので、出血も少なく 小さい切開部位なので出血してもすぐコントロールでき、視野の確保がされてそれだけ早いのだと思います。 (拡大鏡も20万もしたし 軽いでも高い しかたないか )

やっぱりCTはなにかと便利です。
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毎回 手術が終わるまで、今回もうまくいくのかと 以外と心配になります。
次の日、前日より 良好だと さらに安心します あまり変わらないと 何か手落ちはなかったのかとあれこれ考えてしまうものです。
まあ、今回は大丈夫でしょう 早期に手術もしていますし、進行はゆっくりのようですから

なぜ、早く 手術をしたほうが成績が良いかと申しますと

そのまま状態が続くと脊髄圧が上昇した状態を何日も持続させることになり
水腫となり、軸策が消失し、神経膠症(神経がぺらぺらになること)になっていきます
機能が喪失していくということです

また、 検査は何日 手術は何日と何回も麻酔をすることも、脊髄には良くありません
麻酔をすることで、血圧がさがり脊髄に障害を与えます ですからもちろん長時間の麻酔も良くありません 
検査から手術修了まで、なるべく短いほうが、良いのです
術後の血腫もいけません ですから出血がないほうが良いのです
大きな、切除術も良くありません

それだけ、脊髄神経はデリケートだということです。
エアードリル(超高速ドリル)も使わず、ロンジュール(骨切除カンシ)でバキバキなんてもってのほかです。

ようは、発症したらなるべく早く 検査から手術まで短時間で連続して丁寧に最少の傷でおこなうということが重要だということです。

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なかなか、難しいでしよう でも手術するなら当然 遵守すべきことです。
それらの知識と技術、体制があって始めてするべきなのが、椎間板ヘルニアの手術なのです。

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(取れた椎間板物質の一部です、半分以上は吸引器ですってしまいましたが、それでも3~4mm程度の小片です)


椎間板ヘルニア 2 [犬 椎間板ヘルニア]

ゴールデンウィーク中の4日の日に椎間板ヘルニアで緊急手術をした症例です。病態のクラスはⅣ~Ⅴの間くらいで、深部痛覚がかすかに残っている程度?、引き込み反射の亢進(痛みの反応としてではなく、後ろ肢をつまむと反対の肢が反射的にケイレンしながら伸びる状態=脳からの支配が切れている状態を示しており良くない徴候です)が現れており、さらに尾もかすかに動く程度で排尿困難もでてきていてあまり良くない状態です。
しかも発症からまだ12時間程度でここまで急激に進んでおり、かなりまずい状態でした。
プレーンのCT撮影では、病変部は写らず、造影CTをして位置を確認しました。

レントゲンより、位置関係がはっきり分かるのは、3D-CTの強みですね。
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すぐ、緊急で手術をしました。術後1日目から、自力排尿ができ、尾を力強く振るようになり、深部痛覚も少しましになりました。引き込み反射の亢進もなくなりほっとしたというところです。術後2日目はさらに良好になり、痛み止めも効果があるのかだいぶ楽そうです。
術後3日目つまり今日ですが、正確には2日半(4日の1時から手術をしたので)少し支えると後ろ足でもう立っています、そのままはなしても数秒なら自力で立っています。

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すごいもんですね、やっぱり手術するなら とっととやるべきなんですね この目覚しい回復、1日ごとに良くなっているのが分かってうれしいもんです。
今日、退院予定です、自宅で自由に歩かせてもらいます。そのほうが犬もリラックスしますし なんといっても、飼い主が一番リハビリを積極的にしてくれるというデーターもあり、術後の回復が早いとのことです。
私の行っていた動物病院(アニマルメディカルセンター)では、今は術後1日で退院させるそうです。 さすがに次の日の退院は勇気がいりますが(術後の痛みのコントロールや脊髄軟化症が心配で)、かなり良好とのことです。
ようは、椎間板ヘルニアの時は手術するならなるべく早く手術をして、犬を楽にしてあげたほうが、回復がすみやかになるということでしょう。
だらだらと、手術まで時間を引き延ばせばそれだけ時間がかかり、いらぬリハビリに手間がかかるということでしょう。 1ヵ月も入院させるなんてところもざらにあるようですが、こういった、プロトコールを実施すればよほどのことがない限り不要な治療(無駄な経費)ということが言えるのではないでしょうかね?逆に言えば、だらだらと引き延ばしたことで悪化を招いて、リハビリだなんだといって、治療費を要求する新手の詐欺でしょうか?
椎間板ヘルニアの手術をすぐしたからといってすべてが、うまくゆくとは限らないかもしれませんが、いろんな獣医師の話を聞きますと手間のかかる例は少数だということが言えます。

たくさんの情報があふれかえっている時代です。
正しい情報を、得て さあ~、かしこい消費者になりましょう

椎間板ヘルニア [犬 椎間板ヘルニア]

神経病学の講演会で、聞いた話によりますと椎間板ヘルニアの場合アメリカの大半の大学では24時間3交代制で外科医が待機して、外科手術に当たるそうです。
緊急で手術をすることで、成績が向上してきたのだそうです。
いついつ、検査 いついつ手術というように だらだら日数をかけることは回復への時間もかかり(リハビリに手間と時間がかかるようになる)、なんといっても動物が痛がる期間がそれだけ長くなります 飼い主の方の経済的、精神的負担も大きくなるでしょう。
やはり手術をするなら なるべく、早くすべきということでしょう

当院でも、手術をする時はなるべく早く手術をするというようにしており、成績としては
だいたいクラスⅢでは次の日には立ってます クラスⅣで3日目に立っており クラスⅤでも1週間くらいで立ち 2週間目にはほぼ走っています。 ですから最近は排尿さえできれば、積極的なリハビリは病院ではせず、3日目くらいで退院させて自由に自宅で歩かせてもらっています。 (クラスⅤでは、残念ながら不幸にも歩けない犬もいますが)

手術を必要としない場合に、内科的治療ですと クラスⅣでは、2週間くらいでやっと立って歩きだすといった状態です。 走り出すまでとなりますとやはり3週間~1ヵ月以上はかかりますし、リハビリを結構しますがモンローウォークがしばらく続きます。(よほど、重症ですと半年~1年くらいかかることもありますがクラスⅢまでですとほとんど歩きますし、クラスⅣでは半数は歩きます、クラスⅤは少し厳しいようです)

じゃあ全部 外科手術をすべきかと言えばそうではないと思います。 手術に対する経済的問題や病気の進行度や痛みの強さによって判断するべきで、なんでも外科という必要もなくマイルドな症例では内科的管理も捨てたものではないと以前から思ってはいたのですが、CTを導入してからは特にそう思います。

大学で同期の獣医師が、椎間板の手術で脱出した椎間板物質を摘出せず、ただ骨を削るだけという奴がいて、それでも治るのは治るよと言っていましたが、治癒までの時間を聞くと内科的管理とほとんど変わりません
こういった治療方法を外科的内科療法と呼んでいます。
たぶん、軟組織によって神経学的異常をおこしている場合には、ただ骨を削るだけでも、うまく行くんでしょうが、椎間板物質の場合には外科的内科療法になってしまうのでしょうね。

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2例とも内科的に管理した症例です
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